BRITISH BEAT CLASSIC - ルーツ系ブルース、R&B、ロックンロール・ガイド for ブリティッシュ・ビート・ファン -

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土田のオススメ・アルバム

BEAT-NET:

ブリティッシュ・ビートの初心者、中級者向けに
土田氏のルーツ系ブルース、R&B、ロックンロールのオススメ・アルバムを
それぞれ3枚ずつ選んでもらいました。


土田:

●ブルース
BEST OF HOOKER 'N' HEAT
1、Best of hooker 'N' heat
(何が何でも絶対に聴け!)
LIVE AT NEWPORT / MUDDY WALTERS
2、Muddy walters/Live at newport
(1961年。上記のもそうですが、自分は3巨頭は60年代録音を先に聴くべきだと思ってます。
っていうのも40〜50年代録音曲よりもサウンドがロックに近いのと、
年季が入ってるぶん声の迫力がさらにUPしてるからです。
この2枚はサウンドが超カッコイイのと同時に、最も腰で聴く巨匠ブルースだ!)
HATE TO SEE YOU GO / LITTLE WALTER
3、Little walter/Hate to see you go
(サウンドのカッコ良さでは50年代ブルースno.1だ!)

●R&B
GREATEST HITS / FATS DOMINO
1、Fats dominoのベスト盤
(King of 過小評価 of 50's)
20 GREATEST HITS / LITTLE RICHARD
2、Little richardの60年代録音のベスト盤
(♪ア、ア、ア、フゥ〜!! のBlueberry hill抱腹絶倒ver.を聴かずに死ぬのは勿体無い!)
BO & COMPANY / BO DIDDLEY
3、Bo & company
(Boのアルバムでサウンドのカッコ良さではno.1だ!)

●R&R
BEST OF CHUCK BERRY / CHUCK BERRY
1、Chuck berry
(ベスト盤は当然ですが、その次はR&R rarities vol.1&2を聴いて欲しいです)
BEST / CARL PERKINS
2、Carl perkinsのベスト盤
(これがビートルズファンにオススメのルーツ物です。ジョージのギターが好きな人は絶対に聴け!)
BEST / BUDDY HOLLY
3、Buddy hollyのベスト盤
(これもビートルズファン向けですね。)

※ちなみに自分はロバート・ジョンソンを誰が何と言おうと認めません。

あれを絶賛してる人間を食に例えるならソムリエ(エリック・クラプトン)が
安いワイン(単なるフォークソング)を「これは20万のワインだ」と言ったもんだから
それに騙されて「味わい深いワインだ!」なんて言ってるだけだと思います(笑)。

立川トレビアン:コメント

土田さんのセレクションを興味深く拝見しました。

なるほどと唸ってしまいました。

しかし、私は土田さんと違って、
ロックは骨組みに近付けば近付くほど美しいと考えています。
いってしまえばフルチンの美ですね。

したがってブルースは、50年代なんかのものよりも、
30年代や下手をすれば10年代などにその美を見つけてしまいます。

となると、やはりブルース界の古今亭志ん生ともいえる
ロバート・ジョンソンに痺れてしまうわけです。
バカみたいなギターテクもさることながら、
彼を聴けば、
実はブルースはポピュラー音楽のどんなものにも変幻自在なのだと感じるのです。

したがってロバート・ジョンソンの中には、
ビートルズやストーンズが横たわっているのは当然ですが、
アル・ヤンコビックだって橋幸夫だっているのだと唸ってしまうのです。

ちなみに橋幸夫の『股度’77』は、
日本の股度歌謡がブルースを基盤とするディスコと融合した
実に趣きがある名作です。
機会と暇がある時に聴いてみるのも一興です。
閑話休題。

ジョン・レノンの最高傑作というか、
ロック界最高傑作の『ジョンの魂』などは、
基本的には骨組みだけを浮き彫りにさせた
フルチン・ロック魂に満ち溢れていると思いませんか?

またR&Bやロック・ン・ロールのチョイスには、
文句のつけようがありません。

特にカール・パーキンスは私もサウンドもさることながら、
その人となりが好きですね。
とにかく暗い顔をしています。
まぁ白人の癖にガキのころから綿畑で働いていたような貧乏ったれですから、
あの暗い顔もなるほどってな感じです。

どこまで貧乏だったのか、
ちょっと想像ができません。
当然ながら無学というのもその日暮らしのロック・スターの鏡ですよね。
まさに暮らしぶりまでブルースだった稀有なロック・スターです。

キース・リチャーズなどの貧乏ったれぶりとは、
まず土性骨が違うという感じです。

また後年のカール・パーキンスは、
その寂しかった頭髪が嘘のようにフサフサしてきますよね。
あれなどはリッチー・ブラックモアに頭髪面で多大な影響を与えていますね。

チャック・ベリーに関しては、
あれほど多くのミュージシャンにリスペクトされながら、
評価的には過小評価過ぎる点が面白いと思います。
ロック・スターならぬ一代限りのロック芸人性が高いゆえの過小評価でしょうか?
生まれながらにずさんさを持った、
究極のキース・リチャーズですよね。


土田:コメント

ブルースに関してはどちらかというとアンチ・ブルース、
ブルース通を気取ってる奴はクソ食らえ、ロックは腰で聴け!的なチョイスです。

ロバート・ジョンソンはロックの元祖という意味では偉大な人だと思います。
「フルチンの美」といった表現からも立川さんの戦前ブルースに対する理解と愛情が伝わってきました。

立川さんの様に本当にそういう音楽を愛してるのなら良いのですが、
その辺のブルースを偉そうに語ってる人の半分以上は音楽通を気取るための様な気がするのです。
だから私はアンチ・ブルース通というスタンスを取っております。

私はロックというか音楽の骨格はリズム(ドラムもそうですが手拍子や足踏みでも良い)だと思ってます。
ていうのも、人間が最初に聴く音楽は母親の胎内で聴く心臓の低音ビートだからです。
「アンパンマンの曲」が子供に受けるのはテンポが心臓のリズムに近いからという話を聞いた事があります。
原始時代もリズムのみで音楽を楽しんでいたのではないでしょうか。

>>「ジョンの魂」
中学1年の時にこれを初めて聴いたのですが、ガツン!と来て暗い気持ちにもなって泣きましたよ。
まさかその20年後に似た様な感覚を「チャットモンチー」という
四国から出てきた変な女の子3人組に味わされるとは思いもしませんでしたよ。

あの作曲兼ギターボーカルの子はビートルズ解散後40年経ってようやく現れたジョンレノン的な天才変人です。
不良っぽさは全くありませんがね(笑)

話を戻しますが、ジョンの最高傑作というかロックの最高傑作はヤアヤアヤア!だと思ってます。
これは誰が何と言おうと譲りません!
なぜならこっちの方が曲自体が良くて、声がカッコイイからです!

聴いてて楽しいからというのもあります。
自分にとってのジョンの最大の魅力は明るい、あるいは力強いのに哀愁が漂ってる曲です。
※ちなみに私はビートルズ後期以降の平和主義者ジョンをやたらと神格化して過大評価する人もあまり好きではありません。
>>カール・パーキンスの人物評論
素晴らしいですねえ!自分はそこまで考えてませんでした。
明るい能天気な感じの曲を歌っていても微妙に哀愁が漂ってる様に感じるのは
そういった理由もあるのでしょうか。
そういう面でもジョージやジョンに通じるもんがありますね。

ちなみに私は85年頃にテレビでジョージとセッションした時のビデオが大好きです。髪もフサフサですよ〜(笑)
でもブルー・スウェード・シューズを2回もやるのはくどいと思うのですが何か?(笑)


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